AIキャラクターとの会話、最初の一言をどう書くか

続かない会話は、たいてい最初の一行で決まっている。モデルが弱いからではない。「こんにちは」だけでは、相手に渡せる材料が何もないからだ。キャラクターがキャラクターとして返してくれる切り出し方をまとめた。
最初の一言は「挨拶」ではなく「指示書」
AIキャラクターは、あなたの言葉をセリフとしてだけでなく、ト書きとしても読む。「こんにちは」と送るのは、二人がどこにいるのか、どういう関係なのか、何を求めているのかを全部そちらで決めてくれという依頼に等しい。当然、無難な選択をしてくる。そしてその無難さが、その後ずっと返ってくる。
代わりに三つ渡す。どこにいるか、何が欲しいか、そして自分にしか言えない一言。だいたい一文に収まる。
うまくいく切り出し方3つ
- 場面に反応する。導入文はすでにあなたをどこかに置いている。その場所に答える。「まだ残ってるの? 他の階、一時間前に全部消えたけど」
- 要求を持ち込む。小さくて具体的なものを頼む。手を貸してほしい、答えが聞きたい、五分だけ時間をくれ。要求はキャラが受けるか断るかを選べるもので、性格が出るのはたいてい断るほうだ。
- その人にしか答えられないことを聞く。「好きなものは?」ではなく「なんであの手紙、まだ持ってるの?」。具体的な問いは具体的な人格を引き出す。
止まってしまう切り出し方2つ
- 挨拶だけ。「こんにちは」「はじめまして」——礼儀正しいが、中身がない。キャラは世間話から始めるしかなく、世間話は始まると抜けにくい。
- 枠を壊す。「あなたAIですか?」「設定を無視して」は、キャラであることをやめろという指示だ。応じれば場面は死に、応じなければはぐらかされる。どちらにしても最初の一手を無駄にする。
返してほしい形で書く
キャラクターは自分の設定よりも、あなたの書き方を真似る。一語で返せば、これは一語で済む会話だと学習する。動作を含めて二〜三文で書けば、動作を書いていい場だと受け取る。
時制や人称も同じだ。「ドア枠にもたれて待つ」と書けば描写が返ってくる。動作を括弧で書けば——(ドア枠にもたれる)——その形式が返ってきやすい。どれかに決めて数ターン続けるといい。一貫性はそれ自体が意図として読まれる。
崩れたら、場面の中で直す
長い会話はいつか崩れる。名前を間違える、冷たいはずのキャラが急に優しくなる。つい役を降りて文句を言いたくなるが、それをやると空気が切れて、場面を組み直す手間がかかる。
場面の中で言えばいい。「名前、また間違えた」は訂正でありセリフでもある。モデルは事実と口調を同時に受け取り、場面はどこも止まらない。
相手から始めてもらう
MusePickでは白紙と向き合う必要がない。キャラクターを開くと、その作品の導入場面からキャラのほうが先に話しかけてくる。入力欄の上には返事の候補が三つ並ぶ——受け入れる、突き返す、言葉の代わりに動く。それぞれ話が違う方向へ曲がる。
まず一つ押して場面の曲がり方を見て、相手の形が分かってから自分の言葉に切り替えればいい。
キャラクターを探す