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AIキャラクターが忘れるとき

二時間話し込んで、場面もいい。そこで名前を間違えられる。一時間前に答えた質問をもう一度される。それで全部の空気が抜ける。AIキャラクターチャットへの不満で一番多いのがこれで、その大半はこちら側の書き方で防げる。

専門用語なしで、なぜ起きるか

キャラクターは人間のように会話を覚えているわけではない。あなたがメッセージを送るたびに、モデルにはキャラクター設定と、入るだけの直近の会話が渡され、そこから答える。入る量には上限がある。

だから古いやりとりは視界から落ちる。設定は残る——だから事実より性格のほうが長く保つ——が、三百通前に触れた細部はもう部屋にない。上書きされたのではない。渡されなくなったのだ。

残したい事実は、セリフの中に固定する

残ってほしいものは、どちらかの口から二度以上言われている必要がある。システムへのメモではなく、場面の中の一行として。「このコート、出会った夜にあなたがくれた」と言えば、コートとその夜は会話の記録に生き続ける。モデルが見ているのはそこだけだ。

いい習慣がある。大事なことが起きたら、数ターン後にもう一度キャラに触れさせる。自然な会話に見えて、セーブポイントとして働く。

まとめは場面の外ではなく中で

崩れてきたとき、これまでの経緯を括弧書きで要約したくなる。効くけれど、温度が落ちて、返事が事務的に硬くなることが多い。

代わりにセリフに織り込む。「火事から三週間。あの手紙のこと、まだ答えてもらってない」。一文で、時間の流れと未解決の糸と空気が同時に戻る。

熱い糸は一本だけにする

何百ターンも保つ会話には、たいてい未解決の問いが一つある。許すのか、ばれるのか、その取引を受けるのか。壊れる会話には、半開きの問いが六つある。

これはモデルの限界の話ではない。物語の作りの話だ。一本閉じてから次を開けば、キャラクターには一貫させるべき具体的な対象ができる。

新しく始めるべきときを見分ける

会話が単に疲れていることもある。調子が平らになり、百ターン分の同意でキャラが丸くなり、どう訂正しても戻らない。

新しい会話を始めるのは、進んだ分を捨てることではない。新しく開いて、大事だったことを最初の一行に入れる。すでに何かをくぐった二人であることは、一文で立てられる。キャラクターは、崩れた履歴を復元するより、示された履歴を受け取るほうがずっと得意だ。

こちらで面倒を見ている部分

全部をユーザーの仕事にするべきではない。MusePickではキャラクター設定と導入場面が常に視界に入っているので、性格と舞台は薄れない。キャラが送ってくる最初の一行も同じ場面から作られるので、会話は白紙ではなく錨を下ろした状態で始まる。

残りは——どの事実が大事で、どの糸を熱く保つか——あなたの領分だ。そして正直に言えば、その部分こそがその会話をあなたのものにする。

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